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「好きな作品」

様々な作品が好きで、そこに共通点を見つけることは難しいのだが、あえて言えば、皆、どこかシンプルでストレートだ。画面が複雑であればある程、卓越した技術や手法を見せることができるわけだが、好きだなあ、、、と思う作品は、見たとたん衝撃を受け、よく見れば、それがしっかりした技術や手法に支えられていると気づく、、、しかし今は、この最初の印象に浸っていたい、、、そう思わせるものだ。

思いつくまま挙げてみる、、、アッシリアのライオン、エジプトの書記座像、カタロニアのイコン、ファン・デル・ウェイデンの「アヴィニオンのピエタ」、P. プリューゲルの「雪の中の狩人」、セザンヌの「カード遊びの男たち」、モディリアーニの「横たわる裸婦」、ゴッホの「夜のカフェテラス」、ルソーの「蛇使いの女」、シーレのデッサン、ベン・シャーンの麦や人、アバカノヴィチの背中、ブランクーシの「鳥」、ジャコメッティーの歩く人や立つ人、キーファーの「革命の女たち」、、、これらが共通して持つシンプルでストレートな印象に私はあこがれる。

作品に最初のイメージをもたらすものは「想像力」や「感性」だろう。しかし、その後かれらはどうしたんだろう?最初のイメージを洗い直して、全ての人に届くような普遍性のあるものにする過程があったはずだ。「自己陶酔」も必要だろうが、「自己批判」も必要だったろう。そして、かれらの主観が客観を通り抜け、最初の印象を残したまま、できうる限りの検証を終えて、作品は出来上がったのだろう。

そう考えると、人間って、やはりすごい!
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